○はじめに

 日本で二番目のネットゲーム『蓬莱学園の冒険!』のスタートから、今年で10年を迎えようとしています。
 その間に新城カズマ/柳川房彦氏による小説シリーズやテーブルトークRPGなど様々な関連商品が発売され、今なお熱心なファン(私のその一人ですが)の手により、活動が続けられています。
 残念ながら1991年以降、蓬莱学園ワールドを担ってきた蓬莱学園ファンクラブが活動休止・解散し、(有)エルスウェアで企画されていた蓬莱学園メイルゲームも事情により中止となってしまいましたが、その両方の企画に関わっていたものの一人として、この魅力的なワールドを諦めるの あまりにも勿体なく、今回、柳川房彦氏の「公認」を得て、新たにゲームをはじめることと相成りました。 なおこのパンフレットを作成するにあたり、『蓬莱学園の冒険!』『蓬莱学園の休日!』(以上、(株)遊演体)、『蓬莱学園96・97』(蓬莱学園FC)のパンフレット・スタートセットの記述を大幅に参考にさせていただきました。素晴らしいワールドを構築された先人達に感謝の意を表すると共に、予めお断りしておきます。

○遊び方

 『蓬莱学園の黄昏!』は、郵便を使った誰でも参加できるゲームです。
  みなさんは南海に浮かぶ孤島――宇津帆島(うつほじま)にある世界最大の学園『蓬莱学園』の生徒となり、一年間を通した壮大な謎と冒険を体験します。
 遊び方の基本は簡単。まず、後ろの説明ページを読んでから、あなたがこの物語で活躍させるキャラクターを創ります。キャラクター登録用紙に必要事項を記入の上、参加費(後述)とともにクロスロードに送っていただくと、会員&プレイヤーとして登録されます。
 そうすると、あなたのお手元に学園内で発行されている「架空の情報誌」(Ho-Line)、物語のプロローグである「初期情報」、そして物語の鍵である「初期断片」が、ルールブックの「生徒手帳」とともに送られてきます。
 「架空の情報誌」は、シナリオの展開に沿って、あなたが起こした事件についての記事や、謎のヒント、プレイヤー同士の情報交換・集会のお知らせなどが掲載され、隔月ごとに発行されます。
 あなたはこれらの情報を駆使して、自分のキャラクターに取らせたい行動を、「リプライシート」に記入の上、クロスロードへ送り返します。失敗か成功か、キャラクターが大けがをするか成長するかはあなたの判断次第。
 行動の結果は「リアクション」にまとめられて「情報誌」と一緒にあなたのお手元に届きます。
 もしもうまい行動をとっていれば、あなたのキャラクターの名前が「情報誌」に載っているかもしれません。そしてそれらの情報をもとにあなたは次の手を考える……と言った手順です。

○行動の選択

 一ターン(二ヶ月)に選べる行動は二つ。それぞれ一月に相当します。行動は「定番」「自由定番」「フリーアクション」の三種類に分けられます。
 「定番」行動は、「情報誌」に記載された選択肢の中から選びます。自分で内容を決められない分、行動が成功する確率が高くなります。
 「フリーアクション」(FA)はその名の通り、どんな行動でも自由に出来ます。文字数・書式に多少の制限はありますが、素晴らしいFAには「定番」では得られないような情報や冒険がリアクションとして送られます。
 FAは一ターンに一回。つまり残った枠には「定番」を書いておける訳です。あまりに面白くなかったり、シナリオの趣旨に沿わないFAは、「はずれ」となり、残った一つの「定番」のみ行えます。逆にFAが成功した場合、残りの定番は「やろうとしたけど時間がなくてやめた」行動と見なされます。つまりFAが失敗しても、最低一つの「定番」は行えるわけです。もちろんFAを行わなければ二つ分の「定番」が行えます。
 FAの成功・失敗の基準は、シナリオの内容と密接に関わっています。が、一応の指針として、次のようなものが上げられます。これは『蓬莱学園の冒険!』の折に柳川房彦氏が書かれたものなのですが、曰く……

  1. 自分のキャラクターにあった行動を取る。
  2. 他のキャラクターがやりそうにもないユニークな行動を行う。
  3. 団体で来る。
  4. 行動の内容とタイミングが他のプレイヤーキャラクターと一致する。
  5. 字がきれい
  6. ゲームの「法則」にのっとった行動をとる。
  7. 「かくれFA」にたまたま当たる。
  8. 努力の跡が見られる。

で、反対に成功しにくいFAの例として……

  1. 「出来るだけ調べる」「何でも調べる」「とにかく調べる」などの行動。
  2. 「○○して、その後で○○する」「○○○するが、それがうまく行かなかったら○○○する」など、実質的に二つのFAを行おうとする行動。
  3. わざわざFAでしなくてもいいようなことをする。自分の委員会・クラブで手に入るものはFAをしなくて大丈夫です。ただ、銃器関係を持ち出すのは非常に難しくなっています。
  4. 文章が長すぎて(もしくは字が小さすぎて読みにくい……)
  5. 行動の理由・動機が書いていない。
  6. キャラクターの性質・行動に合わない行動。
  7. むやみに「燃やす」「こわす」「殴る」「殺す」「盗む」「すり替える」などの行動をする。

 「自由定番」は、「○○のことを追求する」のように、ある決められた単語・人名などを書き込んだ場合にのみ成功する定番です。「定番」の中で最も難しいものと言えましょう。
 もちろん難しい分、成功すればFAに勝るとも劣らないリアクションが可能です。

○言葉の説明

 「郵便を用いた多人数参加ゲーム」がメイルゲームだのネットゲームだのプレイバイメイルだの呼ばれるように、運営各社ごとに言葉の名称が違います。『蓬莱学園の黄昏!』では、基本的に(株)遊演体系の名称に統一します。

○スタッフについて

 『蓬莱学園の黄昏!』のメインスタッフ・マスターは次の通りです。

グランドマスター 照山一隅(てるやま・かずみ)
マスター 入里谷ハルキ(いりや・ー)
  静川龍宗(しずかわ・たっそう)
  新坂慧史(しんざか・さとし)
  菱川将喜(ひしかわ・まさき)
イラストレーター 如月慎一(きさらぎ・しんいち)
  はざましゅんいち
  山月総(やまづき・そう)
プロデューサー 霧野知秋(きりの・ともあき)
編集スタッフ 浮草流雲(ふそう・りゅううん)
  だりぃ


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last update 07/06/2008